前作の『クリエイティブの授業―"君がつくるべきもの"をつくれるようになるために』の続編的な本。
この本で言いたいことは、とにかく作ったものを発信していこう!という話。
できあがった作品だけでなく、その過程や片鱗を、発信していくかどうかはひとまず置いといて、ドキュメンタリーでも撮るかのように記録を写真やキャプチャやメモ書きなどで残しておく。
そうしていくと膨大に発信していく“素材”(ネタ)ができあがるから、その中からこれは見せてもいいかなというものを1日1回でも投稿=発信していこうという話。
著者は前作で言っていることと重複して、クリエイティブの源は盗み合いでできている。偉大な芸術家も誰かの影響を受けたり、同時期を過ごした友人たちと影響を受けあいながら、それを作品の中に取り入れ、そうしていくことで独自のものができあがっていっていることは、そうした芸術家の伝記を読めばわかることで、そうした刺激し合う仲間や繋がり、または声をかけてもらう為にも、作品を見てもらう為にも、SNSで自分が今なにをしているかの片鱗を見せていったりするのは大事なことだと述べている。
また昔と違って、発表の場をわざわざお金をかけたり、時間をかけて探さなくてもこうしてSNSがあるのだから、できた作品を見せない手はないと述べていて、さらにそこで評価を受けることに慣れることが、よりよい作品を作ることになるのだとも述べている。
そうだろうなぁということが全編に渡って、偉人や有名人などの言葉も引用しつつ語られている。
SNSなどで作品を発表して見たいとか、迷いがある人にとって、前作同様後押ししてくれる本だ。
読み終わったあとは、具体的な文言はこれといって思い出されないけど、とにかく行動を促してくれる力だけは残るので、発信したり、何かを作る原動力にはなる。
きっとそれは、書かれていることはなんとなく今までもわかっていたことだけど、いざその時になると、迷いが生じて、これでいいのかなぁ?と不安や心配をしてしまって行動に移さずにいたことを、この本では、なぜそれをするのがいいのかという理由を明示し、また偉人の言葉も引用して、そうして二重にバックアップ体制をとって、だからやっていんだよ!と後押し・応援してくれる今までにありそうでなかった内容の本となっている。
この本はクリエイターや芸術家だけでなく、TwitterやInstagram、Facebookなどなどで、何かを発信する人、しようかとふんわりでも思っている人にも勇気をくれる本である。