Miyaの書斎

読書や映画や使ったもの感想を中心にまったりモフモフ書く。

【お洒落】映画『イン・ハー・シューズ』に理想の老後を見る〜映画の感想〜【年をとっても若々しいファッション・インテリア】

今週のお題「理想の老後」
夏のYeah!みたいなお題が続いてたのに、突然の「老後」(笑)

もう老後みたいな気分だからなー。もう老後だったらいいのにーっていう。

老後やりたいことがないっていう人がいるみたいだけどわからないなー。

ただ老後を迎えた人たちから言われるのは、
若い時のほうが体が動かせるし、健康だから、したいことがあるなら若いうちにしておいた方がいいよ
って話。

年を重ねると健康ではなくなって、どこかしらガタが来ると。

健康そうに見えても、薬を飲まないといけなかったり、膝や腰とか、どこかしら若いときのようにはいかないと。

特に今は終身雇用でもないから、そういうのを考えると、企業戦士みたいに、企業のためだけに生きて若いうちをすごすのはもったいないと思うって話。

「若いっていいわね」

とかも言われる。

もうそんな若くはないけど、年配の方からすれば、まだまだ「若い」に入るのだ。

そうすると、もう若くないしとか思わないで、なにかに挑戦したり、年齢関係なく楽しいなと自分が思うことをした方がいいんだろうなーと思った。

 

はてなブログ今週のお題が「理想の老後」ということで、思い出したのが映画『イン・ハー・シューズ』。

もともとこのはてなブログに引っ越してからは、書き溜めてあった映画の感想もアップしていこうと思っていたのだけど、お題なる謎タスクや季節的タイミングやなんやかんやでアップせずに来ていた…。

今回ちょうどいいタイミングがまた来たので(「夏休みの自由研究」の記事のように)、随分前(何年も前!)に見て書き留めておいた映画『イン・ハー・シューズ』の感想をアップしようと思う。

と、ここで画像を差し込むためにAmazonで作品を検索しようとしたら、

DVD・ブルーレイ 増税前セール 9月2日(月) 11:00~9月30日(月) 23:59 まで

 って出てて、Amazonによって増税を思い出させられるっていう。
そうだね、そうでしたねっていう、切なさを感じながら、そうだ、なにか買っておこうかなどとAmazonの戦略に乗りそうになりながら、続きを書きます。

 

*以下は観た時の感想なので今の自分はまたちょっと違うことをもしかしたら思うかもしれないということだけ注記しておきたい。でもきっと今見ても概ね同じ。

*ネタバレが含まれるかもしれない。自分で読んだけど細かいストーリーまでは思い出せなかったから含まれてないとは思うけど、それも分からないから、厳密にネタバレしたくない人は観てから、またこのブログに来てくれると嬉しいです。

 

映画『イン・ハー・シューズ』の感想

老後は私もああやって生きたいと思わされる映画だった。

明るくてクリーミーな色の服を着て、がんばりすぎず、おしゃれに気をつかって小綺麗に生きる。

序盤はよくない。意味のわからない表現もあるし、姉の彼氏と寝てしまうという設定にしたって、そこまでやっておきながら、それでものちに仲直り、それでも大切な妹となるのは、私には気分がよくない。気持ち悪い感覚だ。

とてもいいところは、祖母をたずねてフロリダに行ったところ。実は音信不通かと思っていた祖母祖父からは、記念日ごとにカードが送られ、中にお金も入っていた。そして訊ねた老人コミュニティー(老人ホームとは違うところがポイント。)の建物や施設は、とても明るい幸せな雰囲気。色はパステル調で、やわらかく、白髪と相まって、明るくみえるのだ。明るい世界。

“老人”のイメージの暗くて、もう人生も終わりが近づいているから、地味に終盤を過ごすというのとは違う。みんな小綺麗で、髪もメイクもきちんとしている。服装もおしゃれだ。身だしなみに気をつかっているーそれをゆっくりでも楽しんでいるのがいい。フロリダの明るい太陽のもとだからか、それがよく映える。

濁った色でも、白が多め(明度の高い濁った色)だといい感じだということがわかった。

私も老後はこのように過ごしたい。

老人コミュニティだけど、プール(入って先生がついていて棒の浮き輪でのびをして体操をしている)やパターゴルフみたいなのをやるところ、チェスをテラス席でしている人たちもいる。ゆったりと庭が取れれていて緑、芝生と点々と植えられた木がいい感じだ。

バリバリ働く弁護士の姉は、長期休暇をとって、犬の散歩屋をはじめる。その機転や気晴らしがいいし、どちらも、がんばりすぎないで、自分に向いてるかもとか、やりたいと思った仕事をはじめるのがいい。どちらも社会的地位や仕事内容は高いとは言えないけれど、それががんばりすぎない、やりたい、楽しい仕事、自分には向いてるかもと思った仕事をやって生きるっていうのがよかった。

老後になっても、口説いてくれる人がいるのがいい。

お寿司屋さんのシーンもよかった。なんだかおいしそうなんだ。割り箸のささくれをこすりとるのはマナーでもないのにご丁寧にマナーみたくやって、やだったけど。口説いてくれる新しい彼氏が話すメニューの話は、話だけなのにおいしそうだ。一瞬映るお寿司もおいしそう。よくアメリカ映画にあるウソっぽお寿司、まずそうなお寿司とは違う。内装も大げさじゃなくていい感じ。よく大げさに“日本”を表現した内装のお寿司屋さんが洋画でも洋ドラマでも映るけど。

彼氏も、おばあちゃんも理想的な人でいい。すごく気晴らしになる。かゆいところに手が届きそうなときに、届く感じがいい。

ところで肝心の靴の方はそんなに見所というほどでもなかった。足を大切に扱って、きれいにして、いい靴を揃えるのもいいかもなという変化はあったけど。ちょうど靴を何足か1ヶ月前に買った(一式買い替えた)ところだったからよかった。サンダル、ヒールの低いおしゃれ靴、ヒールのあるおしゃれ靴(面接にも履いて行けるの。だけど以前と同じ黒一色のシンプルなのじゃなくて、リボンや金がついているお洒落靴を面接用に思い切って買った、買って履いていったところがよかった。)。その3足を1週間以内同時期に買って、新しい靴が玄関に並ぶと—なんだかいい気分になった。初めての感覚だった。初めてというより、今までは映画やドラマで、主人公がおしゃれな靴や服を手に入れて浸っている時に一緒に感じることを、リアルに生活で、あの玄関で、自分が実際に手に入れたもので感じたところだ。つもりで気分になったことはあったけど、実際に手に入れたものであそこまでなったことはなかった。気持ちよかった。靴の買い物にはまる気持ちもわからなくないなと思った。それまでは靴をそんなに揃えたりはしゃいだりする気持ちがわからなかった。おかしいんじゃないのかと。

(登場人物が)読書障害から立ち直って、そのきっかけをくれた老人からドクターの息子を紹介されるのもいい感じだ。その人とつき合う感じになる示唆はなかったけど、主人公はその老人が言っていたとおりに、息子に自分のこと(=今までは自分のことなんかをと思っていた)を紹介してくれていたことに、ちょっとほっこり満ち足りた時間をすごしている描写がよかった。こういうことって、あるよね。

その息子とつき合うことになったら、できすぎた話になったけど、そこでほっこりで止まるところが私にもよくある日常で、よかった。“彼氏ができそうな糸口”がありそうで、そうはいかないけど、いかないから、老人とか、弱い立ち場の人からのほっこりしたなにげないことや、気にしていなかった母からのカードでほっこり幸せを感じるという。それに過度に期待したり、次につながるなにかを思い描いたりせず、今ある幸せを思う存分感じるという。

残念なのはキャメロン・ディアスや姉役の女優さんのお肌が疲れた感じになっているところ。たるみがでてきているし。それが30前後という表現なのだろうか。そういうものなのだからいいというのだろうか。だとしたら少し悲しい。でもまたそれも気分がいい。女優がいつも映画で綺麗な肌を見せつけると、私は落ち込む。あんな風になれないと。でもなりたいと、精神的につり上げられて苦しくなる。等身大に見せるための演出だろうか。肌のたるみや質感がでるように照明をあてたのだろうか。だとしたら上手い。